シェイクスピアのマクベスがベースとなっているとのことだったので、なんとなくマクベスのあらすじを読んでいったのですが、いくつかのシーンがあ、これマクベスのあの部分なんだろうな、とうっすら思うくらいで、全体としては全くストーリーが理解できず。。。(キャストは全くしゃべらないので、英語力の問題ではないはず・・・)他にも行ったことのある友人に聞いても、理解できた人はおらず。。。どのルートを通るのが理解するのには正解だったのかもわからず。。。そんな感じではありますが、雰囲気を含めて完成度がすごく高いショーだと思います(これでストーリーが素人でも最終的にピンとわかるような感じだと最高!)。衣装や部屋のセットも細かいところも気を配られていて、その時代から時が止まって、今ここにあるような錯覚を覚えます。
ホテルの4フロアくらいを階段で行ったり来たりしながら、キャストを追っかけていったので、とにかく脚が疲労MAX。フラットで行ったのですが、スニーカーで行けばよかったと後悔。20時半からの回で、終了時刻が22:30頃。何も食べずに行ったので、おなかはペコペコ。でも、その時間だとキッチンがクローズしたというお店も多く、The Meatball Shopであったかいミートボールをいただいてきました。
(以下、詳細。ネタバレ注意です。)
受付をすると、まずトランプのカードをもらいます。その後、カーテンが掛かった暗い廊下を右へ左へと進んでいきます。先が見えないので、この時点で既に怖い。
その先は薄暗いラウンジ。音楽がかかっていて、みんなワイワイと飲んでいます。あれれ?先ほどの怖い雰囲気からちょっと拍子抜け。まずは、ウェルカムドリンクを飲んでくつろいでみます。
係りの人が順に呼んで行きますが、周りの声がうるさくて全然聞こえない(これ、アメリカのバーあるあるかもしれないけど)。行ってみると、どうやらトランプの色か番号で呼んでいるようでした。とりあえず、列に紛れ込めたので、このままいくことに。
10人くらいのグループで、一度、小さい部屋へ通されます。すると、白くて鼻の尖った不気味なマスクを手渡されます。ショーの間ずっとこのマスクをつけること、私語厳禁、撮影禁止などと、と注意事項が言い渡されます。全員白いマスクをかぶった光景は異様。。。でも、このマスクをつけることで、観客が無機質な存在になり、ショーの中にも溶け込んでしまえるように思えました。すごい演出。
そのまま、エレベータに乗ります。エレベーターが止まると係が誘導するまま、外にでます。外に出てふと振り返ると、一緒に来ていた友人がいない!!!エレベーターはそのままさらに別の階へ。え!!!この瞬間、私は完全に終わった…と思いました。一人ぼっちで、周りを見ると、白いお面を被った人たちが彷徨ってて、怖すぎる。
(後から聞くと、友人は一緒に出ようとしたら係員に阻止されたようです。)
仕方なく、私も辺りを探索することに。誰かの家?のような部屋が続いていると思ったら、建物の中なのに、土が盛られた庭やお墓もあって、本当に不思議な空間。細部までこだわった調度品や小道具、絶妙な明るさと角度の照明、時空を超えた別の世界に入り込んだような錯覚を覚えます。部屋にある机の引き出しを開けてみたり、メモ書きを読んでみたりしていると、人だかりが。白いマスクの集団が囲んでいるのは、マスクを付けていない女性。あ、ついに演者の登場!何もしゃべらず、演技をしています。途中、その女性がマスクをかぶった観客の一人に手を差し伸べると、その観客と女性がドアの奥に消えていってしまいました(え、あの観客はどうなったんだ!?)。ますます怖い。
また彷徨っていると、今度は目の前を男性キャストと一緒にマスクの集団が勢いよく走り抜けている!!!とりあえず、追いかけることに。階段までくると、上に行ったのか、下に行ったのか、わからない。見失った…。下の階に行ってみると、また別のキャストがそのまま追いかけていくと、広いスペースへ。そして、友人発見。でも、白いマスクつけているし、本当に友達なのか、自信がない。。。しかも、私語禁止だし。。。とりあえず、このまま近くにいてみることに。ここでふと気づいたのが、基本的には複数のキャストがそれぞれ別のところで演じているのだけど、何か重要なシーンのときは皆一同に集まっているのかと。そして、またそれぞれ別のところに行き、観客も別々のキャストを追いかけていく。。。途中のバスルームのシーンはまさかの男性キャストが1m前の距離で全裸!!(これ、日本じゃありえないと思う。)女性も上半身服を着ていないシーンもあり、正直びっくり!!最後にまた観客全員集められ、最後のシーン。ストーリーがまったくわからなかった私は何とも不完全燃焼。。。でも、この新感覚のショーは本当に体験してよかった!旅行で来る友人にもおすすめしたいエンターテイメントです。